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言語聴覚士INTERVIEW

「話すこと」「聞くこと」「食べること」。私たちがふだん当たり前のように行っていることがうまくできず、困っている方がいらっしゃいます。そんな方々の力に少しでもなれるよう、お手伝いさせていただくのが、私たち言語聴覚士(Speech Therapist)の仕事です。

言語障害や嚥下障害など、ひと口に「喋れない」「呑み込めない」と言っても、患者様によって問題の本質がどこにあるのか、どのようなメカニズムで症状が現れるのかは千差万別です。そこでしっかりとしたヒアリングがとても重要になってきます。ご家族とも情報交換しながら様々なテストや検査を行い、対処法を考え、その患者様にとって優先度の高いことからアプローチしています。


奥の深い言語聴覚士の仕事。私はまだまだキャリア不足で、必死に勉強しながら業務をこなす毎日です。そんな中である患者様との忘れられない出会いがありました。その方は全く話すことができず、主に目の動きと上肢のわずかな動きでやりとりをしていました。けれど正直なところコミュニケ―ションを取るのは非常に難しく、私はどうしたものかと悩み、落ち込むことが続きました。

それでも、伝わっているかどうかはわからないけれど、お声かけだけはきちんとしようと思って、「○○さん、これからお口をお掃除しますね」「手を入れますよ」と、何かするたびに声だけはかけていました。そんなある日、ご家族の方から言われたんです。「いつもきちんと向き合ってくれてありがとう」って。


私はびっくりしました。訓練の場面だけではなくて、日常的な接し方まで見てくださっているとは思っていませんでしたから。そして気づいたのです。ご家族は機能的に良くなることだけを望んでいらっしゃるわけでは決してない、ということに。患者様にとっては入院中も大切な人生の一場面。訓練の成果がなかなか出なくても、一日一日が貴重な時間なのです。だからこそ、私の拙い声かけでも「大切に扱ってくれている」と、喜んでくださったのでしょう。その時私は、これが石橋内科に就職して以来、事あるごとに言われてきた「おもてなしの心」なのかもしれないと気づきました。それからというもの、その経験は壁に突き当たるたびに戻ってみる、私のベースになりました。プロセスの積み重ねの大切さ、それが石橋内科で得た私の宝物です。

石橋内科には4人の言語聴覚士が居ます。毎日必ず業務終了後にSTだけで集まって、自分が担当している患者様の情報共有を行いながら、困っていることがあれば相談するといったことをしています。皆さん1年先輩なので経験を踏まえたアドバイスが頂けて、とても助かっています。

他職種との交流も盛んです。特に歯科衛生士さんとの関わりは深いですね。嚥下状態を見る中で、私たちはつい飲み込みの機能だけに目がいってしまいがちなのですが、そうではなく、義歯がちゃんと合っているのかどうかを歯科衛生士さんにも見てもらうことは、患者様にとってとても有意義だと感じます。また、食べることには姿勢も関わってくるので、その人にとってベストな姿勢というものをPT(理学療法士)さんやOT(作業療法士)さんに意見を仰いだりもします。さらに訓練をする上では、その方の食べたいという意欲がとても大切なので、栄養士さんとの横のつながりも重要だと考えています。


私自身、同年代の人に比べると、患者としてよく病院にはお世話になった方なのですが、その時に石橋内科みたいな病院があったら良かったのに、とよく思います。そう思う一番の理由は、スタッフのあたたかさ。患者様だけではなく、誰にでも親切に出来る人がここには揃っていると思います。この病院をめざしているみなさん、ここで働いていると人にやさしくなれますよ。